Sound Art 196(Fri.夜8時) 4/16は「赤毛のアンはどれで読む?」

こどもの頃好きだった本、まだ持ってます?

聴きのがしはこちら
 Sound Art: 196「赤毛のアンはどれで読む?」(2021.4.16) (トーク部分のみ)

今夜はもう、私にとっては感動の回でした。

「赤毛のアン」は小・中学校の頃の私の愛読書で、今でも時々思い出しては

うふふ💕となる本です。

 

たぶん、そういう方は多いんじゃないかと。

それを確信したのは、最寄り図書館で「赤毛のアン」で検索したら

なんと関連図書も含めて109冊も出てきたから。もう、ビックリ。

 

日本人の心のどこかで、何かを呼び覚ますのでしょうか?

ラジオパーソナリティを始めて5年、とうとうこれを正面からとりあげる

ことにして、ドキドキしながらお話しました。

 

そもそもは、昨年末に亡くなられた安野光雅さんがさし絵を描いた

「赤毛のアン」があると知り、アンのファンとしては、知らなかったでは

見過ごせないので、図書館で検索して見つけた、というところから

今回の話は始まりました。

しかも、翻訳が岸田衿子さん。もうワクワクしながら、

久しぶりのアンの世界に浸りました。

 

そこで、調べたらアンの翻訳本はたくさんある、ということに気づいたので

それを7冊ほど読み比べながら、今回は喋っています。

ということで、引用部分もたっぷり、さらに音楽はアンに関するものが

たくさんで、もうアンワールドに旅する1時間になっていましたね。

 

聴き逃しにはその音楽が入ってないので残念ですが、雰囲気は伝わりますから

是非こちらの👂聴きのがしからお楽しみください。

 

今回参考にさせていただいた本を、最後のアンの言葉の訳と共に
並べておきますね。この言葉は赤毛のアンの中で随所に出てくる
過去の文学作品からの引用のひとつ。そういうのを読み解くのも
赤毛のアンの本を読む楽しみとされています。
つまり、翻訳する時そういう知識を知らないと、なぜその文章が
そこで使われているのかが、全くわからない、ということですね。

この場合は、ロバート・ブラウニングの「ピッパが通る」からの引用
と何冊かの本で解説されています。

💚「Anne of Green Gables」 L. M. Montgomery
“God’s in his heaven, all’s right with the world”

💚「赤毛のアン」 モンゴメリ 著

村岡 花子 訳
“神は天にあり、世はすべてよし”
岸田 衿子 訳 安野 光雅 絵 (このさし絵、とても素敵です)
“神、天にしろしめし、世はすべてこともなし”
松本 侑子 訳  (詳細な注釈付き)
“神は天に在り、この世はすべてよし”
西田 佳子 訳  フェルナンデス・ジェイコブソン 絵
”天に神のましますかぎり、この世は平穏なり”
谷詰 則子 訳
“神は天にあり、この世はすべてよし”
山本 史郎 訳 W・Eバリー/M・Aドゥーディ/M・E・Dジョーンズ 編
”神、空にしろしめし、世はなべてこともなし”
(豊富なさし絵 と 詳細な解説あり)
掛川恭子 訳  (さし絵あり)
“神は天にあり、この世はすべてなにごともなし”

ちなみにこの引用の原文ピッパが通るの翻訳本では上田敏訳で
“神、空に知ろしめす、すべて世は事も無し”
となっているということです。(山本訳本より)

まさに、みんな違って、みんないい、の世界です。

これ以外にもまだまだたくさん翻訳本は出ています。

 

30年以上前にアンの島、プリンスエドワード島に行った時に感じた

色々な思い出が蘇ってきました。

で、いまでもこれは、私の部屋にあるんですー。

これがトレードマーク 赤毛のおさげ

図書館で翻訳本以外にも見かけた
ちょっと気になる関連本も数冊あげておきますね。

「赤毛のアンの名言集」 赤毛のアン記念館・村岡花子文庫 編
「L.M.モンゴメリの「赤毛のアン」クックブック」
ケイト・マクドナルド&L.M.モンゴメリ 著 岡本千晶 訳
「赤毛のアン・夢紀行 魅惑のプリンス・エドワード島」 NHK取材班
「赤毛のアンに隠されたシェイクスピア」 松本侑子 著
「誰も知らない「赤毛のアン」」 松本侑子 著

ケイト・マクドナルドは、モンゴメリのお孫さんだそうです。

翻訳者さん達も「赤毛のアン」が大好きだということが

何冊も眺めてよーくわかりました💖

さぁ、👂聴きのがしか聴きたくなってきましたね!

楽曲リスト